みやこ

マイネーム・イズ・ハーンのみやこのレビュー・感想・評価

マイネーム・イズ・ハーン(2010年製作の映画)
4.1
「私の名はハーン。テロリストじゃない」
そう言ってアメリカ大統領に向けて訴えかける、イスラム教徒でありアスペルガー症候群の男性が主人公のインド映画。

はじめ、主人公の成長物語&ラブストーリーかと思って見ていると、9.11という大きな出来事により何やら雰囲気が一変し、大波乱が展開していきます。ムスリムのハーンと彼の家族を周りの人間は敵視するようになり、主人公は大きな悲しみを経験することになる。その様子は見ているこちらが辛くなるほど。
この映画のテーマである宗教は自分を含む大多数の日本人にとって身近なものとは言えないけども、世界のどこかで人々の生活を常に揺るがしているこの問題に決して無関心でいちゃいけない。

9.11の悲劇の後、ハーンが起こした行動は多くのアメリカ人の心を変えてゆく。この映画はフィクションだし、現実の物事はこんなに上手くいかないかもしれない。だけどやっぱり、この作品が訴えるように愛は地球を救うんだって信じてみたいな。

今までインド映画はとにかく歌って!踊って!みたいなのしか見たことなかったので、こういうシリアスかつ重めな作品は新鮮でした。ただ感動するだけでなく、心にズシーンときた。ボリウッド、懐が深い...!
みやこ

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