キネマ寸評

ザ・フューチャーハンターのキネマ寸評のレビュー・感想・評価

ザ・フューチャーハンター(1986年製作の映画)
3.8
サンチャゴのポスト・アポカリプス再利用アドベンチャー怪作。舞台はほとんど1986年なのでアポカリプスものと言えない。

未来戦士スレイドのカケラにタイムトラベルとロマンシングストーンとカンフーアクションとアマゾネスを足して軽薄にした明るいアドベンチャー。

時代設定。
2025年、ホロコーストから約40年経った未来。人類は荒廃し、征服者に制圧されていた。希望は伝説の槍とマシューの手にかかっていた…!

ネタバレーーーーーーー
征服軍と戦いながら寺院に来たマシュー(リチャード・ノートン)。どっかで見た謎銃で小気味良く敵と戦う。完全に服から全部未来戦士スレイドなんだが…
寺院で例の槍見つけた!白く点滅している。握ったらタイムスリップして1986年に来た。

ーーーーアポカリプスここまでーーーー

1986年。
いきなりキラキラな80's青春BGM。
チャラいスレイドは彼女のミシェルの寺院研究にくっついて来た。早く帰ろーぜー、。外に出ると何故かバイカーがやってきて絡み出す。なんで?スレイドはタコ殴り。その時タイムスリップしてきたマシューが目を覚ましミシェルを助けるが、バイカーに撃たれ搬送される車でなんと死亡。
てっきり未来の男が過去で大暴れする活劇を期待していたのだが…。
2人にハイタワー教授の名前と槍の先っぽを託して亡くなる。

翌日、キラキラ音楽バックにベッドで半裸の2人。スレイドのエロ誘いに乗らないミシェル。昨日あんな事あったのよ!ってそもそもマシューのご遺体あの後どうしたんだよ、オマエら。
もうええよあんな変な男の事なんか〜、とスレイドはチャラい。ミシェルのバー。図書館でハイタワーや槍のこと調べたミシェル。そんな事もういいじゃん、オレ仕事決まったぜ〜と報告するヤサ男スレイド。そこにヤクザが来て槍渡せと凄む。なんとか回避し、翌日ハイタワーを知る古物研究家の元へ。ハイタワーは同僚で香港にいると言う。帰りにまたヤクザに襲われカーチェイスの末爆殺し、香港行きを決意する2人だった笑。

香港。
タクシーで寺へ。白ヒゲのカンフー使いがイチャモンつけて襲ってくる。すると運ちゃんがタンクトップを首の方から脱いで腹巻き状態にしカンフーで応戦笑。陰から誰かにライフルで撃たれて白ヒゲは死んで助かった。
急いでホテルに帰るとまたヤクザにミシェルがオッパイ剥かれて脅されてる最中。運ちゃんが撃退して過剰に怯えるヤクザからハイタワーの居場所を吐かせた。

どこか東南アジア。
多分、サンチャゴのお膝元フィリピン。
乗り込んで早々にヤクザ達に捕まる。ボスはあの古物研究家のフィールディングだった。彼らネオナチは槍を使ってアポカリプスを起こそうとしていた。ハイタワーは捕まっていて拷問されてた。ヘリから銃撃を受けてハイタワーそのままで脱出。もう一機あったヘリで追撃するがシートの下に爆弾あるよー、とフィールディングからとても優しい無線連絡来て汚い沼に飛び降りる。その足で飛行場に行ってセスナ盗み追撃を続けるが燃料不足で墜落、アベックパラシュートで脱出。2度も飛行機墜落の憂き目に会う。

ジャングル。
流石にキレるシェリル。でもお前が言い出したことではあるよね、スレイドはやめようって最初から言ってたし。
喧嘩してたらナチスに拘束。何故かキャンプにモンゴル族がやってきて槍取られる。どさくさで逃げ、途中出会ったサンチャゴ得意の小人族と仲良くなって一緒にモンゴル族急襲。槍取り戻して小人族とバイバイ手振る緩いお別れをして槍の柄の方を探す。
またナチスに捕まるが、逃げてる途中今度はアマゾネスに急襲されて拘束されアマゾネスの村へ。
女戦士とワニ壺の上の一本橋でシェリルがナイフバトル。女戦士は落っこちてワニにパクリ。族長の槍で胸を貫かれる無念の最後。派手なメイクの族長からニコニコで許しをもらって奥の間に。
とうとう槍の柄の部分も発見。とそこに何故入れたのかフィールディングが来て取っ組み合い、合体した槍で刺してトドメ。同時に奥の間の洞窟が地震で崩壊。発泡スチロールの巨大な岩がアマゾネス達を襲う。すると小人が穴掘って助けに来た!ザルなアマゾネスの砦であった。脱出して崖っぷちでシェリルは槍を高く挙げ、小人達のやんややんやな祝福をもらった。
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ふむ。
サンチャゴマックスの応用編と思ったが、蓋を開けたらポストアポカリプスの族構成を持ってきたインディジョーンズ的なパロディでした。ちなみに本作の方が未来戦士スレイドより制作は先だそうです。なので謎銃のオリジナルはこっちかも。

脚本はなんとJ.Lee.トンプソン。なるほどな、キングソロモンの秘宝。しかしサンチャゴに料理させたので世紀末伏線を強引にくっつけて大幅に改変され無駄遣いになったと思われる。

イケてるヒーローの名前No.1のスレイドははT2のロバート・パトリック。本作がデビュー作。思えばこれもタイムトラベルものか。偶然ではあるが。シェリル役のリンダ・キャロルが似非シャロン・ストーンということで、オッパイ出す。

意外に面白い80’sトラッシュ。詰め込み方が異常だがなんだか嫌いになれない一本。
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