煙

風の中の牝鷄の煙のレビュー・感想・評価

風の中の牝鷄(1948年製作の映画)
4.0
ガスタンク。冒頭とラストにカバンを背負った二人を背中から映す。ラストの方では家の前に人だかりがあったがどういう意味なのだろう。三井弘次が期待通り。目を伏せる村田知栄子がいい。階段から落ちる茶筒?海苔缶?の音が響く。階段から落ちた田中絹代が起き上がる向きを把握しにくい。21歳の娼婦が弁当を食べる場所で腰掛ける動作に無駄がある気がする。カーテンショットが比較的多い。佐野周二の両脇の下から田中絹代の両腕が伸び、佐野周二の背中で田中絹代の両手が貝殻つなぎをする。多少図式的な側面もあるが、素晴らしい作品。失敗作の声もあるのはどうしてなのだろう。
煙