このレビューはネタバレを含みます
レストラン経営のむずかしさ
料理をする側とサービスする側の理想と現実、葛藤とむなしさ
そんなリアルな面がこれでもかと映され
やりきれなさが心につのります。
それでも、人が集えば
美味しくて、唸らせるような料理を作り食べさせたいシェフ
その思いを背負って供するギャルソンと
美味しいものを食べて飲んで、語って、踊りたい人々と…
皆の興奮と喜びが渾然一体となって生まれる
魔法のようなひとときが描かれています。
そして、お客がいなくなれば疲労感を携えつつもお金の勘定が残り
誰もいないテーブルには汚れた食器が残り
静かな孤独な夜がある
そしてまた朝が来て
同志しか居ないまっさらなキッチンで食べる
焼いた卵とパンの粗野なまかない
繰り返し重ねる毎日を選択する尊さが
美しくて、希望となります
静かなラストシーンが
胸にせまる感動をくれる
とても大好きな映画です