どこかギクシャクしている三兄弟が"心の旅"と称してインドを旅行する物語。
観終わった後になんとなくほっこりするような、リラックスしながら観れる佳作です。序盤では自分のことばかり考えていた三人ですが、旅行中のある事件をきっかけにしてだんだんとお互いのことを理解しようと歩み寄っていきます。そのシーンに掛けている時間はごく僅かなのに三人の心の変化が自然に描けているのがとてもよかったです。
また、本編の前には、本編の前日譚と言えるショートフィルムが収録されているのですが、そちらのショット、色調、散りばめられた小道具の美しさは監督の次作『グランド・ブダペスト・ホテル』への繋がりを感じさせるような美術画的な映像になっていてそちらも必見です。