父親の死をきっかけに離れ離れになってしまった３兄弟が同じく遠方はインドで暮らす母親に会うため“列車ダージリン急行”に飛び乗り、その旅路を「心の旅」と称し、徐々に家族の愛や絆に触れ合う。そんな物語。
自分は３兄妹の次男なのでピーター(エイドリアン・ブロディ)の心情がよくわかったし、終始感情移入させられっぱなし。常に板挟みで面倒なことは押し付けられ、上と下に気を遣う損な役回り。
それはさておき、仕切りたがりの長男に自由奔放な末っ子。次男は２人の“お目付け役”といったところか。
つまり劇中の“ホイットニー３兄弟”は３兄弟としての役割をしっかりと担い、リアルな兄弟像を見事に描いてみせてくれた。ここは大きく評価したいところ。
ウェス・アンダーソン監督らしく、相変わらず登場人物一人一人のキャラが濃ゆい。そして愛らしい。
兄弟の有無に関わらず、心がほっこりするであろうハートフルな作品。
