サミィ

黒部の太陽のサミィのレビュー・感想・評価

黒部の太陽(1968年製作の映画)
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BSでやるって知ってて観るつもりはなかったんだけど直前で三船敏郎が出てると知り仕方なく視聴…

んー!画(構図)がめちゃめちゃ綺麗!そしてドラマパートが渋い!ので3時間苦もなく(ただの工事パートはいささかダレた)観れました。

ミフネ先生は相変わらず素晴らしい!サムライも良いけど中間管理職?リーマンも良いなと思いました。どっちかって言ったらこっち(リーマン)の方が先生の素に近い気がした。双方の仲を取り持つ というか…
そして石原裕次郎、わたし演技してるの初めて観ましたけど、藤原竜也みたいですね 子どものまま大きくなっちゃった みたいな。演技云々より存在感ですね ちょっと驚きました。

内容もなかなかヘヴィで見応えがありました。裕次郎一家の明かりが消えるほどの大バトルは感動しました。やはり戦争を経験した人間の弱さはシビレる!

どのカットも本当に美しいしミフネ先生の重みと人間の弱さを上手に描いた、良い作品だったなと思ってたけど、最後のトンネルを掘った人たちの銅像を見て一撃で萎えました。
正直黒三の方が大変そうだったし、穴を開けたのなんか関西電力がカネと自らの自己顕示欲の為に「ダムを作れ」と “命令”しただけなのに、貫通したあかつきには彼等が凄いことをやってくれました って尊敬してるみたいな銅像作りやがって。凄い!みたいな感じ出してるけど、誰も頼んでないからね!まっっったく必要でも何でもないことだからね、ダム作るのなんか!
関西電力の人間の欲望私利私欲の為だけに山に穴開けてさ、自然を破壊しまくってさ、それを大変だったか知らんけど「人間は素晴らしい!」みたいな事しやがって…

愚かしいことこの上ないよ!!!クソくだらなすぎる!!!

そして何が怖いかって、そんな事微塵も思わず「こんな凄い事出来る人間すげぇ」って、純粋に思ってる人間達ね ホントヤバい。
自然あんなにぶち壊しといて喜んでんじゃねぇぞ無能共…そんな人間が何ノンキに「SDGs!」とか言っちゃってんの?散々地球破壊してきていざ自分達がヤバくなってきたら「自然を大切に!」って?ナメた事ぬかしてんじゃねぇぞクソボンクラども

でもこの人たちはそんな考え1ミリもなかったのでしょう。「文明!」とか言ってたけど、『物を作る、栄えること=文明』だと思ってる無知で野蛮な人種が生きていた時代で、それは現代にも勿論いる。何も知らない ということは本当に恐ろしいことだと思った。
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