ぽち

キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!のぽちのレビュー・感想・評価

3.6
奇抜なアイディアを良く練られた脚本で楽しく魅せてくれる、かなりレベルの高い良作コメディ。

実際にはウォーターゲート事件発覚からニクソン辞任はでは2年かかっているのだが、そこらへんは都合よく短縮。
でも二人のキャピキャピ女子高生が実はディープスロートだったという大胆な発想から、実際にあった史実を上手く絡めて笑わせてくれる。

なぜビルのドアにガムテープが貼られていたか?なぜテープは18分30秒消されていたか?もう大笑いだ。

そして最高なのがミシェルの一瞬たりとも目が離せない魅力的なキャラ。めがね娘からヒッピー姿まで七変化も楽しめる。どう見てもキルスティンは引き立て役だ。
美しさ、魅力全てにおいて90対10でミシェルの勝ち。

さて、ここで問題なのがこのスカポンタンな邦題。
以前にも同じ事を書いたが、出演者の名前を頭に持ってきている邦題は
「駄作だけどこの人のファンは観てね」と言っているのと同じだと、配給会社はなぜ気付かない?

この良作が実は日本未公開と言うのも驚くが、ビデオ発売が2004年。ちょうど「スパイダーマン2」とかさなり、そのおこぼれに与ろうとキルスティンの名を持ってきたのだろうが、浅ましいとしか言いようが無い。
題名だけでも笑いを取っている原題「DICK」のままでいいだろ。
もし担当者がまだ現役ならすぐに仕事を辞めなさい。

などと愚痴を書いてしまったが、作品はハイレベルなコメディ。観て損は無い。
もちろん前知識無しでも楽しめるが、wikiなどでウォーターゲート事件を予習してみれば一層大笑いできること請け合いだ。
ぽち

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