パプリカ

グラディエーターのパプリカのレビュー・感想・評価

グラディエーター(2000年製作の映画)
3.8
主人公はマキシマスという完全無欠のヒーローだけど、コモドゥスに感情移入するとめちゃくちゃしんどい。最愛の父の期待には応えられず、愛は憎しみに歪み父を殺してしまう。民衆の期待に応えるため娯楽を与え剣闘士を招くも、衆愚政治では気まぐれな市民の支持を掴むことができない。愛する姉にも拒否され、息子同然に愛した甥の口からさえ、マキシマスのようになりたいと、無邪気で残酷な言葉が出てきて、情緒不安定になるのもわかる。誰からも愛されず、権力を得ても讃えられず、コンプレックスをこじらせて、慈悲深いと言え!!!!と絶叫する皇帝。最後も、誰からも見向きもされない。
愚かで鈍臭くてめちゃ弱くて苛立たしい悪役のはずなのに、ホアキンフェニックスが魂を込めたコモドゥスはあまりにも人臭くて、痛ましく哀れに思った。天国で父と和解し、彼の魂が救われてほしい。

あと、王の甥ルシウスは、実は姉とマキシマスの息子?と思わせるシーンがいくつかあった。息子と同い年の腹違いの息子が別にいるとしたらマキシマス…お前…💢となるので気のせいということで…
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