jiang-zhi

リミッツ・オブ・コントロールのjiang-zhiのレビュー・感想・評価

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湧いてくる感情の原因を探ってみるのは面白い。

普段生活を送る中で意識的では無く強制的に記憶のスイッチになる音や匂いが人それぞれあると思う。
俺の場合、キンモクセイの香りは20〜23歳頃の冬に入る直前の秋を思い出す。それも時間帯は朝方と明確に。
思い出すものの別に楽しい事があったわけでも無く、哀しい事があったわけでも無い。
ただ思い出すだけ。
他にも当時通学中に何となく聞いていた音楽も久しぶりに聞くと同じ作用がある。

BORISが音楽を務めているからこの作品を観たが、映像から溢れ出す空気はまさにキンモクセイの香りと同じくやたらと記憶の掘り起こしをしてくる。
前半部分のカフェは特に。

映像から記憶を探ることが出来るんだと知る。
まだまだ映画に見方はいっぱいある。

未知の領域に足を踏み入れることで視野が広がる体験を何度かしているがそこで感じるワクワク感は質が違えど働きかけている所は同じ。
ひとつの枠にこだわり続けるのも良いがいつかは興味は消えて行く。
そういう時に新たな世界に出会えるのは非常に恵まれた環境だ。
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