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デス・トゥ・スムーチーのmotoyAliveのレビュー・感想・評価

デス・トゥ・スムーチー(2002年製作の映画)
3.8
純真なピンクのサイに降りかかるのは金と権力。
題材は子ども番組なのにブラック過ぎるコメディ作品。

《あらすじ》
子ども番組のスターであるレインボー・ランドルフ(ロビン・ウィリアムズ)は収賄の罪でFBIのおとり捜査に引っ掛かり逮捕され、業界を追放される。テレビ局はクリーンなイメージの代役を求め、ピンクのサイのコスチュームを纏い巡業をしていた純粋無垢なスムーチー(エドワード・ノートン)に白羽の矢が立つ。スムーチーは瞬く間に番組の人気者となり、視聴率も鰻登り。これに嫉妬したランドルフはスムーチーを番組から引きずり下ろすための復讐を企てる。

《感想》
親からの賄賂、マフィアの裏金作りなど子ども番組の裏で暗躍する大人の黒い部分を皮肉ったブラックコメディ。かわいいサイの着ぐるみを来たお兄さんが出てくるが、子どもは絶対見ちゃダメな映画。

ストーリーはランドルフがスムーチーに対して、一方的に嫌がらせをする復讐劇がベースになっているが、そこに商業主義に走るテレビ局の意図だったり、子ども番組を利用して儲けようとするマフィアの陰謀だったりが絡んで、意外と複雑に絡み合う人間関係が楽しめた。

コメディとしても、子どもたちに配るクッキーにとんでもない下品なものを混ぜたり、ネオナチの集会が出て来たり、ランドルフの嫌がらせが馬鹿馬鹿しくも、ブラック過ぎて笑わせてくれた。

ロビン・ウィリアムズとエドワード・ノートンはどちらもクセのある役どころがハマっていて、特にロビンは主役のエドワードを食ってしまうくらいの突き抜けた演技だった。キャサリン・キーナーは絶妙な色気がありつつ、コメディ的な立ち回りもしていて、そのギャップに惹きつけられ、子ども番組をブラックな側面から見せるという設定はもちろん面白いが、キャストの演技も光る個人的には好きな一本。
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