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ミステリー・メンのmarukovのレビュー・感想・評価

ミステリー・メン(1999年製作の映画)
2.0
ヒーロー志願のダメ人間3人組が悪漢に捕まったヒーロー(本物)を救い出し、最終的には世界全体の平和を守る、というあまりにもテキトーなストーリーのみ取り出すと、まるでX-MENをパロっただけの特にこれと言って語るべきことも無い凡庸なB級映画かと思われるでしょうが、まあ、その、概ねそんなアレです。演出次第では「早過ぎたキック・アス」になりかねなかっただけに余計残念な感じ。個人的には結構好きだったんだけどな―。
必殺技が「怒ること」(しかも弱い)というダメーな主人公を演ずるのはベン・スティラー。怒り狂ってワイルドに咆えつつ全力で敵の車のエムブレム剥がすとか、割とセコい攻撃ばっかなあたりが個人的にツボ。さらに、必殺武器がシャベルとスコップという「シャベルマン」(それってタダの土木工事のおっさんでは?)、英国人のくせにインドかぶれで特技がフォーク投げの「ブルー・ラジャ」、亡き父親の頭蓋骨が入ったマイボールを投げまくる「ボウラー」等々、訳の分からない特殊能力者達が延々と登場し、やがて映画は全体の流れを無視して奇人変人大集合的色彩を帯びてゆくのでありました。
あと「廃墟にこもり、殺傷能力の無い兵器(笑)の開発に心血を注ぐマッドサイエンティスト」役でトム・ウェイツが出演しているのも見逃せない点ですかね。相変わらず美味しいとこ持ってくなあ。
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