こばけい

苦役列車のこばけいのレビュー・感想・評価

苦役列車(2012年製作の映画)
3.0
汚くて卑しくて猜疑心にまみれた貫多。どこまでも捻くれ者でクズだけど、根底のある寂しさが透けて見えてなんだか憎めない。
手にしたささやかな幸せが砂のように溢れ去ってしまったのは、貫多のしょーもない嫉妬と自己中さもあるけど、人が成長して環境が変わってしまう、誰も悪くないのに誰もが苦しい、青春のすれ違いが切なかったです。
ラストシーンが泥臭くてギラギラしてて印象に残る。
高良健吾の嫌味の無い爽やかな役が逆に嫌味で(笑)好き。