あのーん

ピアノの森のあのーんのネタバレレビュー・内容・結末

ピアノの森(2007年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

君はもっと、自分のピアノを好きになった方がいい。


思い出した。人と比べなくていい。言葉では分かっていたが。久しぶりに、あぁそうだよな、と腑に落ちた。70億人いるんだから違って当たり前だし、好きになってくれる人はいる。
選ばれた手と、はじめから勝てないと気付いてしまった雨宮の手。分かってたんだ。初めて聴いたあの時から。そう、そういう事、ある。けれど、それを恐らく一番理解している先生が、自分のピアノを好きになれ、と言った。そこから生まれる自分の音を大切にしなきゃいけない。

なんで俺はあのとき死ねなかったんだろう。

終わってから弾いた。電子ピアノだから音は変わらないはずなのに、全く違った。本当に違った。
自分はこんなに自分の音を聴いてなかったのかと思った。なんでこんな風にしか弾けないんだろう、と思って弾いていたことに気づいた。気持ち良く弾いているつもりだった。
丁寧に弾いたら、弾けた。練習不足は明らかだけど、そんなに悪くなかった。よかった、気付けてよかった。
あのーん

あのーん