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エイリアン2 完全版のmasatoの備忘録のレビュー・感想・評価

エイリアン2 完全版(1986年製作の映画)
5.0
長いけど面白い。劇場公開版を見てみたい。TSUTAYAにはないのでDVD買いですかね。

●エイリアン1作目:宇宙を舞台にしたゴシックホラー。"宇宙船ノストロモ号"は古城のように、"脱出艇ナルキッソス号"は棺桶のように造形されている(ドラキュラ)
●エイリアン2:宇宙を舞台にしたベトナム戦争映画。"ドロップシップ"はベトナム戦争時のヘリをコックピットとしてそのままくっ付けている。"APC(装甲兵員輸送車)"もベトナム戦争がモデル。 LV-426で入植者157名が消息不明となり、調査のため植民地海兵隊が派遣される。→「ランボー怒りの脱出」とプロット類似。同時期キャメロン脚本であるため
●ジェームズキャメロン:ロジャーコーマンの元、エイリアンをパクった安物リメイク「ギャラクシーオブテラー」にプロダクションデザイン、第二班監督として参加。ミミズを電気でコントロールするなど特殊効果の手腕を発揮。「殺人魚フライングキラー」では特殊効果担当者の作ったピラニア模型があまりにも酷い出来栄えだっため徹夜で作り直す。悲惨な撮影環境の中、わずか5日で監督を解雇されたことからキャメロンの黒歴史となる。「ターミネーター」の脚本を書き上げハリウッド中に出回ったことで注目を浴び、「エイリアン2」の脚本オファーが舞い降りる
●キャメロン映画の要素
・大企業が悪者として描かれる:軍産複合体"ウェイランドユタニ社"や「アバター」の資源会社"RDA社"など
・強い女、戦う母、聖母願望:本作のリプリー(シガニーウィーバー)、バスケス上等兵、「ターミネーター」のサラコナー(リンダハミルトン)など。元嫁もキャスリンビグロー。後妻は「タイタニック」のスージーエイミス
・美術の才:画家の母を持ち幼い頃から芸術面を応援された。クイーンエイリアンのデザインはキャメロン自身が書いたスケッチによるもの。「タイタニック」でデカプリオが描くヌード画もキャメロンのスケッチ
●海兵隊の装備(パルスライフル,スマートガン)やパワーローダー等のガジェット→後のシューティング、ミリタリーアクション等のゲームにビジュアル面で大きな影響を与える
●完全版にはLV-426の植民者がエイリアンに襲われるシーンが追加されている
●アンドロイドのビショップ役ランスヘンリクセンは「殺人魚フライングキラー」でキャメロンの徹夜作業を一緒に手伝った。ターミネーター役も演じる予定であったが、シュワルツェネッガーに取られてしまった。こうした経緯からキャメロンは申し訳なさを感じており、ランスに報いるためビショップ役にキャスティングした

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