みみ

KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XVのみみのレビュー・感想・評価

KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV(2016年製作の映画)
3.6
filmarksさんの試写会に参加させて頂きました。ゲームのファンです。
元であるプロジェクトが発表されてから10年間待ち続けてましたが、待った甲斐があったと思わせてくれる作品でした。

<良かった点>
・圧巻の映像クオリティ
これに尽きます。最前列で鑑賞していたのですが、アップでみても本当にCGなのか疑いたくなる映像美でした。演出もゲームならではの見せ方というか、アクションシーンの疾走感がすさまじく、思わず目が釘付けになってしまいました。
是非、大画面のスクリーンで鑑賞することをおすすめします。

・キャスティング
多くの方が心配されてることかと思いますが、主役の綾野さん、ヒロイン役の忽那さん共に予想以上の熱演ぶりでした。
声優の大御所に囲まれ演技面で目立つ部分はありますが、それ以上に演者の声がキャラクター性とマッチしていて作品の雰囲気を損なわないところが非常に良かったです。
主人公のニックスは感情をあまり表に出さない人物で、綾野さんの落ち着いた声色にピッタリでしたし、忽那さんのミステリアスな声は神巫であるルーナのイメージとよく合っていました。

・本編への足掛け
スピンオフですが、時系列は本編開始前から開始時で本編と密接に繋がるストーリーです。ルーナに会いに行った主人公一行の裏側で何が起きていたのか、レギスやルーナはどうなったのかが描かれるので、作品への理解が深まると思います。
今後どう展開されていくのか…本編がますます楽しみになりました。

<気になった点>
・心情描写の少なさ
戦争ですので当然退場キャラクターもいるのですが、その人物のバックボーンが詳しく描かれないので感情移入がしづらく、呆気ないと思うことが多々ありました。
110分という短い時間の中では仕方ないことですが、心情描写はもう少し丁寧にしてもよかったのではないかと思います。受け手任せで察しなければならないシーンが多かったので、全体的に平坦なストーリーに感じました。

・複雑な世界観
前提として、元々ゲームで構成された複雑な世界観の中でのスピンオフなので、事前知識がないと物語に入りづらいです。
冒頭で少し長い解説が入りますが、カタカナの羅列で言葉で言われるだけではよくわからず、派手なシーンが際立って正直解説どころではありませんでした。
純粋にストーリーを楽しみたい方は、国家間の相関関係や背景などを予習をしてきたほうが没頭できるかと思います。

少し辛口になってしまいましたが、一応映画レビューサイトなので…一作品としての感想を書きました。スピンオフであることを考慮すれば、とても素晴らしいものだったと思います。本編もとても楽しみです。
上記で述べたように、本編開始時の裏側を描いた作品ですので、プレイ予定のある方はプレイ前に鑑賞することをおすすめします。監督曰く、本編のネタバレはないように製作したとのことです。
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