よふかし

ラスト・ブレスのよふかしのネタバレレビュー・内容・結末

ラスト・ブレス(2011年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

だいぶ前にパッケージに惹かれ、気になっていた作品。物にまつわる逸話的なお話が大好物なので好みだった。

だいぶ昔、カミンスキー博士が自宅で撃たれる。亡くなる間際に奥さんに何かの薬を飲ませてもらい、奥さんは博士が最後に吐いた息をバイアル(ガラスの小瓶みたいなの)に閉じ込め木箱にしまう。時代は移り変わり、木箱はいろんな人の手を渡って現代に。アンティークショップを経営する主人公スーザンはガンで余命半年と宣告を受ける。ある日ネットオークションで見たという木箱を欲しがる客がお店にやって来る。入札状況を確認すると、別の客に50万円で入札されているではないか!!何なんだこの箱は、と調べ入札はキャンセル。その客はオークションで競り落としてきて欲しい本もあると彼女に頼む。スーザンがオークションへ行くと木箱の入札者も本を狙っており2人の競り合いになるが見事スーザンが落札。本を開けてみると中には鍵が隠されていた。これはもしや…木箱の鍵…と開けると中には何も入っていないように見えるバイアルが。客のものだけど、気になって開けてみると次の日なんだか体調良い。病院行ってみたらガンも治っちゃった!!という導入。

古代ローマでは、「最期の吐息で魂が体を抜け出す」と信じられ吐息をバイアルに閉じ込めたそう。カミンスキー博士はその吐息が病気の人を救えると信じて研究を行っていた。スーザンはそのカミンスキー博士の「ラストブレス」を吸ってしまったため、病気が治ったのである。けれどもこのあとある副作用が起きてホラー的展開になったりする。映像がなかなか怖くて◎。なぜかそのバイアルが入った木箱を欲しがっていた落札者の客や、怪しげな入札者と関わりながら話は進んでいく。

怖い話かと思ってたらミステリーだった。バイアルをめぐって様々な事件が発生。
オープニングは木箱が色んな人の手に渡ってきたというのを時代ごとに映像でちゃんと表していて、見入ってしまった。中盤までは本当に楽しくて、どうなるの!?って引き込まれた。博士の実験内容や登場人物たちの正体、これらの設定が面白かった。

が、後半の展開はありゃなんだ…!?面食らってしまった。なぜあの規模まで広げてしまったのか…無駄にゾンビ襲来みたいになったのが残念。せっかくミステリーっぽいのに。
まぁそこらへんも含め全体的には面白かったし私は好き。特にゴシックな雰囲気が好きな人にはオススメ!ところどころ、急にロックなかっこいい曲がかかるところが個人的に大好き。
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