サトモリサトル

不信のときのサトモリサトルのレビュー・感想・評価

不信のとき(1968年製作の映画)
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有吉佐和子の同名小説が原作。
ほぼ原作に忠実な作りだけど、岸田今日子演じる千鶴子とのシーンが最後に入れ込まれてる。
中盤に出てきてあっさり終わったので勿体無いなあと思ってたらラスボス的に登場。
千鶴子と別れてデパートの屋上遊園地のベンチに座って何とも言えない表情を浮かべる田宮二郎が印象的。
原作だと主人公が三島雅夫演じる小泉老人にすり替わったような書き方で終わってるんだけど、映画だと田宮二郎が主役なのでそういうわけにはいかないもんね。

そういえばこれ、田宮二郎が大映を退社する因縁つきの作品なんだった(ポスターのクレジットの順番に田宮が抗議、永田社長の逆鱗に触れて事実上の解雇)。

加賀まりこ演じる自由奔放な女マユミ、青いアイシャドウが時代を感じる。
「アタイ、このあさりが入ったスパゲッティ大好きなんだ」ってすごいフォークの持ち方でスパゲッティを夢中で食べてるシーンが好き。