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モッシュピットのkawaruのレビュー・感想・評価

モッシュピット(2016年製作の映画)
3.5
YouTubeにて。5/1まで無料で公開されていた。ハマジム関連で知った。

とあるバンド?チーム?のドキュメンタリーである。とあるバンドとはハバナイなのだが自分はちょくちょく目にする程度なのにもかかわらず耳にしたことはないしジャンルも知らない。世間的な評価も知らない。とりあえずSNSでわりと目にした字面、という程度

(ちなみにハバナイの関連として出てくるおやホロはハバナイよりもっと回数聞いてるけどサンクラでremixがたまに流れてくる程度。ハバナイが絡んでいることすら知らなかった。二人組ってことも知らなかった)

ハマジムのドキュメンタリーは苦くてエグくて酸っぱくて、飲み込むのがしんどいんだけど、喉元過ぎれば熱さ忘れるというか、これがまたなんかむしろ癖になる。群像、というか、散文、というか

ネイチャーデンジャーギャング、という、寡聞にして存じ上げないバンドの、メンバーとキャプションされずに立て続けにメンバーの実生活から映されるシーケンスがわりと序盤にある。それぞれの部屋で場所と時間のキャプションだけで雑なカットつなぎでバラバラに流れてくるが、すぐにインタビューからネイチャーのメンバーと知れる。それまではふつうのハバナイのファンかなんかだと思っていた

そしてこのストーリーは、「ハバナイのほぼワンマン」とされるライブ、外部的にはそこに「血を分けた」「身内」と認識されるネイチャーと、ハバナイの実質リーダーが参加しているおやホロの共演、この3つのグループが主要な語り手となっていく。このような流れになる直前で、ハバナイの実質リーダーの浅見すら、ライブ前のdomnuneにおいて、このライブの意味を問われた際、自分でも消化しきっていないと明確に、何度も自問するかのように、苦しんで発言している描写が映し出されていたこと、この、三すくみの、それぞれに独自の内省的揺らぎや、階層や、思惑や、相互関係の言語化が不可能である状態。まさにこれしか判明しないままに、本編の1/3が過ぎた。もう1/3が過ぎていた。すごい。みてくれ。エモさとはこういうことだ
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