爆裂BOX

エイリアン・インベージョンの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.5
スポーツジムにいた人間が皆殺しにされ、何人かの死体が持ち去られる事件が続発。マイク・サリヴァン警部は事件を捜査する中で現場付近をうろついていた警官を名乗る怪しげな男を捕まえるが…というストーリー。
エリック・ロバーツ主演のSFアクションです。監督は「悪霊たちの館/呪われたハロウィンパーティー」や「エイリアン・コップ」のベテランB級映画監督ケヴィン・テニー。
現場に残された死体が古傷のある死体だけだったことから、主人公は傷の少ない綺麗な死体を集めていると推理しますが、容疑者として捕まえた男の拘留中もストリップ小屋が襲撃されるなどの事件が起き男は釈放。捜査を続ける彼の前に超兵器を使う犯人が現れ、危機に陥った彼を釈放した男が救い、犯人がエイリアンだと明らかになるという内容です。冒頭のスポーツジム襲撃シーンで巨乳女性のフルヌードシャワーシン盛り込んでくる所は流石ベテランB級映画職人監督だけあって観客の興味を引き付ける要素分ってます。主人公の美人の奥さんも脱いだのはちょっと驚いたけど。
犯人エイリアンと敵対する善玉エイリアンは人間に化けていてその真の姿は終盤になるまで明らかになりません。と言っても皮膚バリバリ引きちぎって露になるのは平凡なグレイタイプで、モンスター然とした姿はしてませんね。人間そっくりに姿を変える以外に特殊能力も持ってないし、使う超兵器も光を屈折させて車などの物質を透明化させる装置や狙った標的を必ず仕留める熱感知誘導弾など一歩先を行ってるレベルなので人間の主人公でも対処可能ではあります。
エイリアンの目的が侵略じゃなくて人間の皮膚で服を作る為の密猟というのも面白いですね。主人公と奥さんの会話で「ゴリラが狩られそうになってて差し迫った状況でも密猟者を殺すことはできない」という理論がエイリアンに当てはまっているのも面白いな。善玉エイリアンが主人公庇った時銃撃つのちょっと躊躇しましたし、あんな奴でも同胞殺すことには抵抗感じるんだな。
この密猟エイリアンの乱獲止めようとする善玉エイリアンを「ハムナプトラ」のイムホテップで有名なアンドリュー・ヴォスルーが演じてます。悪役っぽいのに善玉なのもちょっと意外性あっていいですね。主人公とのバディ感もいい感じでした。
主人公の同僚刑事もドジでマヌケな刑事や観葉植物熱心に育ててる部長とか妙にキャラ立ってて彼らの掛け合い見てるだけでも個人的には何か楽しめました。前述のドジな刑事を何故かジョン・リス=デイヴィスが演じていてバカすぎるその死に様は唖然とした後笑っちゃいました。
エイリアンの銃で撃たれたパトカーがドッカンドッカン爆発したり、奪われた武器取り戻すためエイリアンが警察署に「ターミネーター」の様に殴り込むシーンは、当然あれほどの迫力はないけど警察やSWAT相手に銃撃戦繰り広げてくれて楽しめました。
最後の倒し方は呆気なかったけど、最後も爆発シーン盛り込まれてて、意外と爆発シーン多かったですね。善玉エイリアンとの別れのシーンはもうちょっと主人公とコンビ組む描写あったらぐっと来ただろうな。
本作ならではの特賞はなくイマイチパンチに欠けますが、SF風味のアクション映画としてはまずまず楽しめました。