2021年54本目。
とても不思議な気持ちになっている……
ぼくはメリーさんについて何も知らないし、横浜生まれ横浜育ちだけど、世代ではないので実際に見たことはない。メリーさんがいなくなった年のとき、ぼくはまだ小学生にもなっていない。
そんな僕の知らないメリーさんについて、メリーさんが生きてきた時代と横浜という場所を背景に描かれるドキュメンタリー作品。
僕の知らないものによって、知らないものの説明をされる感じ。それによって不思議な気持ちになっている。
メリーさんについて語る人たちの表情は、なぜだかみんな明るく、笑っているように見えた。正直、序盤はよく知らない人について勝手に話してるのにニヤニヤしてるなんてなんか嫌な感じだな…って思った。でもそれが全員そんな感じだったから、悪いものではなく、そういうものなのかなって思えてきた。
そして最後のシーンのメリーさん。とても笑っていたし、なんだかとても素敵な人に見えた。とても上品で綺麗な人に見えた。
そんなものがあるから、メリーさんについて話す人みんな明るく、笑ってるように見えたのかな……
そんなことをこの作品を見て想像していた。ただの僕の想像。そんなことを想像していること自体が不思議な気持ち。
横浜が舞台の黒澤明監督作品の「天国と地獄」を見て、昔の横浜について知りたくて見てみた。
「天国と地獄」に出てきた場所のモデルになった根岸家についても詳しく触れられる。およそ60年前の横浜は、今では想像できないような場所だったんだなーって思った。
そんな時代を横浜で過ごした人たちは、どう思っているのだろうか。気になる。