ヨコハマメリーの作品情報・感想・評価

「ヨコハマメリー」に投稿された感想・評価

Mena

Menaの感想・評価

2.0
横浜が地元なので小さい頃から何度かメリーさんの話を聞いたことがあってふと気になり鑑賞。正直な所映画でしっかり見るのでは無くさらっと簡潔にお話だけ聞く分にはよいと思う。
どの地域にも必ず、アウトサイダーとしての有名人がいる。
横浜にかつていた、メリーさんを巡るドキュメンタリー。
戦後日本で生くため私娼として、しかし気高さを失わなかったメリーさん。白塗りの異形ゆえに、差別にもあいながら、多くの人に愛された魅力を掘り下げていく。
人の優しさを強く感じた作品だった。
ぺん

ぺんの感想・評価

4.0
戦後の横浜にいたパンパン、ハマのメリーさん。
私の母親は、学生時代に横浜駅や伊勢佐木町で彼女を見かけたそうだ。顔を白塗りにして佇む、小さなお婆さんは強烈な存在感を放っていて、何十年経っても忘れられなかったと。
その母からこのドキュメンタリーを教えてもらった。

映画はメリーさんと関わりのあった人々、特に末期ガンを患ったシャンソン歌手の永登さんの語りを通して、
メリーさん、そして昭和の横浜と風俗文化が描かれる。
戦後の横浜を生き抜いてきた人々の人生を垣間見て、ほの悲しさと懐かしさを感じ。
メリーさんの所作の美しさ、気高さにハッとする。
本人が語らずとも、人を惹きつける存在だったのは違いない。
記録としても価値ある作品だろうな。
かつて横浜の街角に立っていたという白塗りの老娼婦。話に尾ひれが付き都市伝説となった女性を追ったドキュメンタリー。徐々に浮かび上がる姿に本当にいたんだと驚き、横浜独特の歴史、生い立ち、取り巻く人々の優しさがたまらなく染みる。ラストの美しさたるや!
『禅と骨』を観てから観たいと思っていた今作。歴史には残らないヨコハマの戦後史。映像で残すことの重要性を感じる…
けろ

けろの感想・評価

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たゆさんと昔見た
いま、ITとかやってるけどメリーさんの方が絶対怖いぜ?な?
もう観てる間ずっと苦しくて切なくて寂しくて辛かったけど、なんか美しいものを見たような羨ましいような気もした。
元次郎さんの歌で泣いた。

悲しいけど強くて生々しくて図々しくて誇り高いそんな時代を覗き見した感じ。
まだ夜の闇が濃くて灯りがもっとキラキラしてた時代の。
panpie

panpieの感想・評価

4.0
中村高寛監督の事は全く存じ上げなかった。
何故観たのかというと昨日から公開された「禅と骨」のポスターに心奪われてしまったから。
チラシに書かれた内容によるとハーフのお坊さんのなかなかはっちゃけたドキュメンタリーらしい。
タイトルも意味が全く分からず謎だらけ。
私の心が激しく高鳴った。
昨日行けたら監督のトークショーもあったようだったので行きたかったのだけどどうしても外せない用事があって今日になってしまった。
今私の住む街はいよいよ冬の到来で雪が降っては溶けてを繰り返し道がテカテカに凍っている。
今日は夜中雪が降りそうだ。
帰りの不安もあるもののその中を一日一度それも夜にしか上映されない「禅と骨」に足を運ぼうと思ったのは今作を観たからに他ならない。


〝ハマのメリー〟は終戦後の横浜でアメリカ軍将校相手の娼婦をしていた。
当時の横浜は基地が大半を占める程大きく復興に向かっている真っ只中。
当時を振り返る人の中に「男は戦争に負けて意気消沈していたが女は生きて行く為に体を売ってそれはもう凛々しかった」と語っていた。
食べて行く為にまともな働き口もないならそれでしか稼ぐ事が出来なかったなんて当時のパンパンと呼ばれていた娼婦達を思うと切ない。
その中で一際目立ったのがメリーさんだったらしい。
気位が高くてアメリカ人が出入りする店の角に立ちその店で働く女性が挨拶もしないで生意気だったからよく喧嘩したと話していた。
メリーさんはお婆さんだったのに顔を真っ白に塗って目の周りは真っ黒、真っ赤な口紅をつけて白い服にハイヒール。
それはもう異様ないでたちだったらしい。
実際の映像はなく写真が数枚残されているにすぎない。
凄いインパクト!
ヒース・レジャーのジョーカーも真っ青!
こんなお婆さんが日本にいたなんて!
住む家もなく白い目で見られながらも少数の心の優しい人達に情けをかけてもらって生きていたらしい。
そのメリーさんが1995年に突然ヨコハマから姿を消した。


永登元次郎さんというシャンソン歌手がメリーさんと親しくしていたらしい。
前半は殆ど元次郎さんの回想シーンだがメリーさんを知る人達が当時の横浜の状況も併せて語っていく。
終戦当時一心不乱に生きようとしていた女性達の逞しい様子を当時の貴重な写真を織り交ぜながらメリーさんの消息を探っていく。


元次郎さんの「マイウェイ」はどんな人が歌うよりも胸に熱いものが込み上がる。
若い頃「マイウェイ」を得意げに歌う上司が大嫌いだったが何年かぶりで聞き入ってしまった。
元次郎さんがお母さんに向かって投げかけた心ない言葉に彼は今も後悔していてお母さんとメリーさんがダブっていたのかもしれない。


なかなか熱いドキュメンタリー作品だった。
こんな凄い作品も観れるなんてNetflix 凄い!
雪が降りしきる寒い夜にお気に入りの映画館へ向かう私の足取りは軽い。
「禅と骨」がとても楽しみ。
mapeto

mapetoの感想・評価

4.6
まあ、ヨコハマ生まれヨコハマ育ちで、10年前、メリーさんのいき姿みたいな、人を見かけたりして、まああれはもう霊だったかとか解釈するしかないんだけど、そういう人間にとってこの横浜文化の生活を感じるしけなせないよね。
テンポいいし、上品なんだよ監督。横浜の文化と対峙して背筋がピンと伸びます。
最後はいいよね。いい終わり方ですね。あそこのあの方みたいな映画だから、この映画ってメリーさんを通して、横浜戦後伊勢佐木町文化にしっかりとケリをつけてるんだよね。無愛想に伊勢佐木モール歩けないよ。
戦後から横浜の街角に立ち続けるメリーさんという娼婦についてのドキュメンタリー。特別大きな謎がある訳ではないけれど、ひとりの老婆の人生を知れば知るほど込み上げてくるものがありました。シャンソン歌手のおじさんにも涙。戦後日本、昭和のブルース。久々にメンタルやられた。
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