アランスミシー

オックスフォード連続殺人のアランスミシーのレビュー・感想・評価

オックスフォード連続殺人(2008年製作の映画)
3.9
これは推理映画として観るものではない。
自分の生きる世界を認識する映画だ。

バタフライエフェクト
この世で絶えず起こり続ける現象をみんなは意識しているだろうか。
俺は17歳、1年ほど前にそれを認識し、意識し始めるようになった。
この世に自分が存在するかしないかだけで、宇宙の四次元空間が揺らぐという物理的事実。
そして、ニュースで見る事件を他人事のように討論するあなたは完全にその事件に関係しているということ。
これを意識できる人間は自分に突き当たったある抗力を無にし、連鎖を止める力を持っていると言えるだろう。
それと、この映画で重要なのは不確実なこの世界を信じることのできる人間の美しさ、俺はこれを大切にして意識する、世界に失望した時に。