Grace

ポランスキーの 欲望の館のGraceのレビュー・感想・評価

ポランスキーの 欲望の館(1972年製作の映画)
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ロマン・ポランスキー監督の摩訶不思議なエロティック・コメディ映画。

ヒッチハイクの旅の途中でアメリカ娘がヒッチハイクした車に乗車している男性3人にレイプされそうになる。そして、道路から逃げゴンドラに乗り、何とか建物へ逃げ込んだ。辿り着いた所は、性癖が異常で変態な伯爵老人や貴族の男達、メイドの老女、全裸や水着姿の女性2人等、変な人達が集まる摩訶不思議で奇妙な館。
今まで観てきたロマン・ポランスキーが監督した作品の中で1番エロティックで変態っぷりが表現されていた作品だと思いました。オープニングや所々で流れる音楽はクラシックで音色も良かったのですが、物語と映像は音楽とは真逆。物語が始まった瞬間から変態さが漂い、最後までコメディチックで変な作品でした。主人公のアメリカ娘の服が盗まれ全裸同然の状態や下は何も履かずに上はパジャマ姿でいたり、主人公と親しくなる貴族の男アレックスは、サングラスにバスローブ姿で登場し、後日、主人公にムチ打たれたり主人公を叩いたり蹴ったりと変態行為を行う。この2人の他にも変な人達が登場する。
2回同じ出来事が繰り返し起こったりする映像もあったりと変態さだけではなく凝っている部分もありました。

アレックス役を演じたマルチェロ・マストロヤンニが面白かった。好きな俳優なので、こんな役柄をするマルチェロ・マストロヤンニを観れるのは貴重。

ロマン・ポランスキーが監督し、マルチェロ・マストロヤンニが出演してなかったら観ていなかったであろう作品。最初から最後まで、変な性的描写を表現したかっただけで、原題の"Che?"、英題の"What?"通りの作品でした。
この作品でロマン・ポランスキー本人が出演しています。主演ではないでしが、変な面白い役柄を演じています。
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