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アウェイクのGASSのレビュー・感想・評価

アウェイク(2007年製作の映画)
3.7
予想をはるかに超えて面白かった。
限られた場所、限られた登場人物、85分という限られた時間の中で最大限に魅力溢れるストーリーが展開されるサスペンススリラー。

青年実業家のクレイは心臓に持病を抱えていて、すぐにでも移植手術が必要だった。
結婚して最愛の妻と結ばれた直後、待ちに待ったドナーが見つかり、友人のジャック医師による緊急手術が始まった。
全身麻酔がかけられ、徐々に眠りについていったクレイだったが、手術中に身体は動かないが意識が戻ってしまうという「術中覚醒」が起きてしまう。
クレイは手術の激痛を感じながら、隠された秘密を耳にしてしまうのだった.....

術中覚醒.....
初めて聞いた言葉ですが恐ろしいですね、これは。
映画の中での作り事では無く、実際の日本の医療現場でも500人に1人の割合で発生しているそうです。
意識ははっきりしていても身体は動かない。
しかし医師たちの会話ははっきりと聞こえ、手術の痛みも全て体感してしまう場合もあるそうです。
私は全身麻酔をしての手術の経験はありませんが、考えただけでも恐ろしいです。

この作品の鍵となるのはもちろんこの「術中覚醒」なのですが、それはあくまで設定の一つに過ぎず、それ以上に面白いのが脚本、ストーリーだと思います。
観ているとおおよその展開、オチは読めてしまうかもしれませんが、終盤にはその予想以上の展開が用意されていたため、かなり満足させてもらいました。
サスペンス・ミステリーとしては中々の良作だと思いますが、filmarksでの平均スコアが低めなのが気になります。

この作品もドンデン返しものに区分されると思いますので、絶対にネタバレ厳禁な作品ですね。
前情報無しでの鑑賞をオススメします。

主役はアナキン・スカイウォーカーことヘイデン・クリステンセンが演じていたのですが、この作品ではダークサイドに落ちることなく好青年を演じきっていたのが印象的でした。
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