MikiMickle

ワルプルギスの夜/ウルフVSヴァンパイアのMikiMickleのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

『ワルプルギスの夜 ウルフvsヴァンパイア』
1970年 スペイン・西ドイツ
監督はレオン・クリオフスキー。
脚本はハシント・モリーナ(主演のポール・ナッシーの別名)

イングリッド・バーグマンの名作ではありませぬ。
これはポール・ナッシー(ナッチー)の狼男ダニンスキーもののひとつ。

ポール・ナッシーさんというのは、70年代に狼男などを演じて人気をはくしたらしくたくさんの映画が出たらしいのですが、日本での公開とDVD化は見事に少ない‼ スパニッシュホラーは今も昔も、なかなか出回らないのかもしれませんね…

ストーリー。
狼男の仕業だとされる殺人事件が多発。
検死官は、「夜だからやめましょうよぉ」と止める墓守りの話も聞かず、狼男と噂されるダニンスキーの死体の検死を始める。(これ、2作目なので続きなのかしらん。)
「銀の銃弾を抜いたら狼男が復活とか、ちゃんちゃらおかしいわw ほら、取り出しても蘇りなんかしないさ」と一服するも、まぁ、甦りますよね、狼男さん。あっけなく二人ともガブリ。
夜中なのになぜか森をふらついてた知らん女性もガブリ。

一方で、なんかわかんないけど、墓の石の蓋が開いて、女性(ヴァンパイア)がでてくる。それをみた狼男、そそくさと退散‼(笑)
というオープニングw
いかんせん、画面が暗すぎて、暗いシーンだと何が起こっているのかほぼわからないけど、たぶんそんな感じw

さて、女子大生のエルヴァイラは、黒魔術についての卒論を書いていた。

11世紀のハンガリーの女帝ワンディーサは、処 女の生き血を吸ったりサバトなどを行い、どうやら吸血鬼(魔女)であったようだ。その研究のため、友人とともに彼女が埋葬されたと言われるフランス北部の村へ。

案の定、道に迷ってガス欠間近
人里離れた場所で、ダニンスキーさんと出会い、一晩泊めてもらうことに。(おぉ~い、そいつ、狼男だぞ~‼)

夕飯時にその事を話した途端に顔色の変わるダニンスキーさん‼なにかあるっ‼‼次の日、あっけなくその墓を発見‼ちゃんと墓石に名前も死んだ日付も書いてあるし。墓を暴こうとしたら、張本人のエルヴィラが「私はそんなもの見たくないわ‼」と去るw
残された二人が墓をひらき、ミイラ化した死体から十字架抜くも、友達がマヌケなもので手を怪我して、その血が死体に…まぁ、吸血鬼だから、そのうち甦りますよね~。
一方、エルヴィラはゾンビみたいな黒装束に襲われ、ダニンスキーさんに助けだされます。(以後、このゾンビはでてこないw)
それ以外にも、ダニンスキーの姉はかなりいっちゃってて、いきなり襲ってくるわ、訳のわからない事を言い出すわ、気がついたらヴァンパイアになってるわだし、友達もヴァンパイアになるし、エルヴィラはダニンスキーの元で働く怪しい下男にに「なんでもかんでも俺のせいだ‼殺人犯にされちまう」と愚痴を聞かされたあげく、「一目惚れしたんだぁよぉ~‼」と誘拐されたりし、エルヴィラはエルヴィラで、イスラエルだかに出張中の彼氏がいるのにダニンスキーに惚れて「離れられないのっ‼」とかだし、ダニンスキーもいきなり「おれ、狼男。」とカミングアウトしだすし、もう、しっちゃかめっちゃかなストーリー展開で、逆にすごいなと感心する次第であります。そもそも、題名の「ワルプルギスの夜」とは、古代ケルトに伝わる悪魔降臨の儀式なのだけれど、その辺もあやうや(笑) サタンもあやうや。狼男とヴァンパイアの戦いもあやうや… というか、正直、暗くて見えないのwww
で、満月が続きすぎなんじゃない?‼ 満月って大体月1~2回ペースよね?‼えっ?これは何ヵ月の話?‼ なんか連日、なんかあるっぽいけど。

という、よくわからないうちに終わっていた……(笑)なのに、なんだか、決して嫌いにはなれない映画でありました。

狼男が変身するシーンも、古典的な特殊撮影方だけれども、だからこその面白さもあり、『狼男 アメリカン』の名シーンである変身の部分もこれの影響があったのではないかなと…勝手に思ってます。
ヴァンパイア二人組の登場シーンではスローモーションとなり、妖艶さをまとった姿がとても素敵でした♪友達がまぁ、美人で美人でっ‼‼美しいヴァンパイアになってからも、『死霊伝説』ばりに犬歯が異様に長い事以外は美しくてっ♪元のヴァンパイアさんのワンディーサが霞むったらないwが、登場シーンは本当に良い‼
そして、狼男であるが人間の心を忘れていないという葛藤… 映画界で一番狼男を演じたといわれるポール・ナッシーさんの一部が見れただけで、私は幸せだなん♪
MikiMickle

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