いい大人がファンタジー世界のキャラクターに成りきって戦争ごっこするコミュニティに、カノジョのリンが現実逃避のために参加しちゃったんで、連れ戻しに行くエリック。現地でバイキングの王に扮している兄の協力を得て、いけにえとなる姫に扮しているリンを救出することに成功するが、部外者であるエリックに姫を連れ去られたことに納得の行かない一部の参加者たちが暴徒と化し……。
説明するまでもないことだけど、RPGとはロールプレイングゲームの略。ロールプレイングとは ‶役に成りきる” という意味なので、まあこの邦題でも問題はない。
問題なのは本作の出来。
とにかくテンポが悪い。あらすじは面白そうなんだけど、カオスな展開になるのは本当に終盤。それまでは何一つ盛り上がらないダラダラ展開。
カメラワークも悪いし、暗くてよく見えないシーンも多いし、登場人物の掘り下げも足りないので感情移入できない。
たまに挟まれる、古い木製の扉が風でバタンバタン開閉する演出も、何を意味しているのか全く不明。
そして結末が酷すぎる。
この設定ならばいかようにも面白くできたはずなのに、わざとつまらなく作ったとしか思えない。