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モノクロームの夜のshizuhoのネタバレレビュー・内容・結末

モノクロームの夜(1997年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

フレンズが94年スタートだから、2nd seasonの真ん中あたりにこの映画が公開されたということだ。
このモノクロームの夜は少しだけフレンズを思わせる節がある。と言ってもフレンズ好きがフレンズのノリを求めてこの映画を見たら絶対失敗なのだが。
1st season、2nd seasonあたりのレイチェルが好きなら、このアリソンも好きかもしれない。

前半、理想の彼に出会うまではモノクロの映像で、フランキーの理想の人はフランク・シナトラなのだが、シナトラと同じ青い目の理想の彼と出会った瞬間、ブルーの彼の目から映像全体がカラーになる。
ありがちな映像効果といえばそうなのだけど、でも効果的。「これだ!」と思うものに出会った時って、モノクロの映像がカラーになるような感じがするものだ。

主人公のフランキーは友達から“暗い”と言われているのだけど、ちょっとだけ自分に似てると思った。
なんでも掘り下げたがるし、自分の価値観を人に押しつけようとするところがある。そんなところが。
でも、「暗い=消極的」なのではなく、フランキーはとても活発な女性だ。
融通がきかない分、自分の信じるものには従順で積極的。かわいい人だと思う。
ただ、この可愛さはなかなか男性には伝わらない。そういうものだ。

「情熱の無い恋は、時間の無駄」というフランキーの台詞に一瞬よろめいた。
年齢的なものもあるが、歳を重ねるごとに安定を求めるようになっていた自分に歯止めがかかる。
安定を求めるのは良いとしても、安心を求めて良いものかと。
安定と安心、何が違うのかというと自分でもよくわからない。
いい歳だもの安定はしたい。そうじゃないと社会的にも辛いから。でも、このままあと10年経っても今のままなら、その時いちばん側にいる男友達と結婚したりするんだろうな。なんて思っていた自分にイエローカードを出したくなった。
安定した生活の中にドキドキを求めることは出来ると思う。だから安定と安心はひとくくりにしちゃいけないなって。
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