AR

ロボフレンドのARのレビュー・感想・評価

ロボフレンド(1987年製作の映画)
5.0
日米共作なのに日本では劇場未公開のVHSオンリー作。僕はこれほど評価されてないトホホなZ級SF映画を知らない。

内容は両親の転勤で日本へ来たスージー(アメリカ人少女)とT.M(R2-D2に酷く似た日本のロボット)との友情劇。

ロケ地は全編日本。SFXに小道具やキャスティング、予算も手間も掛かってるだろうに、これまでの映画の文法や手法にセオリーを全て無視してる。カットアップ手法、アヴァンギャルドかと思うほどに。

まるで別世界の映画。“日本の風景を見せたい”といった米国側の思惑も分かるけど、最後まで小学生の拙い作文を聞いてるようなまま終わる。
気づかないうちに強まってる友情、いつのまにか加わる相棒的な少年、目的が謎のままの悪役はウガンダ、空港での再開シーンからカートでの逃亡劇後のほのぼのとした乳搾りシーン、いつのまにか国際問題にまで発展している地獄のようなオモチャと人間の激闘シーン、どういうわけか世界中の子ども達が応援に駆けつける感動の押しつけ。言い出したらキリがない、全編に渡ってツッコミどころしかないのだから。

理解不能すぎて何度か観てるけれど、ポイントはBGMです。喜怒哀楽に合わせた分かりやすいBGMが流れてだしたら「あ、いま喧嘩によって友情深まった感じ?」とBGMに耳を傾けて各々で察する必要があるのです。アナタの人としての器が試されるのです。

所々挿入される『Oh my friend〜』はいつ聴いても胸が熱くなる。
AR

AR