リチャード・リンクレイター監督作品。
1970年代後半、アメリカの片田舎の高校生が夏休みを迎える最後の授業から物語は始まる。
こんな、なんの変哲もない”とある一日”が、今となってはものすごく大切なものだったということに気付かされる、大人向けの映画だった。
カルチャーとしては、年代も国も違っているとはいえ若者の取る行動や感じるであろう衝動は万国共通なのは間違いない。
郷愁感が漂っていて、1970年代版「アメリカン・グラフィティ」という位置付けが相応しい。
そうか、今や1970年代は半世紀前のこととなってしまっているのだ。
若き日のベン・アフレックが、嫌味たっぷりのジャイアン役で登場していたり、セリフのないミラ・ジョボビッチ、今よりも太ってたマシュー・マコノヒー、あんまり変わってないアダム・ゴールドバーグなどなど、ある意味同窓会で昔のビデオを観るみたいな感覚で楽しかった。
ロック・ミュージックを流して、みんなで夜更かしすることが一大イベントになってしまうぐらい純粋な高校時代の1ページを、したり顔すら見せずに切り取って見せているリンクレイター監督の息吹を感じた。