オディール

SOMEWHEREのオディールのレビュー・感想・評価

SOMEWHERE(2010年製作の映画)
4.0
自堕落な生活を送っていたハリウッドスターの主人公が、別れた妻の元で育った娘と再会して自らの人生を見つめ直す話。
父と娘、それぞれの孤独が癒されていく過程が水彩のスローモーションのようでとても綺麗だった。

顔の型を取る場面がアイロニックで印象的。徹底して撮影現場を映していないので派手な生活を送っているはずの主人公は全然キラキラしておらず、内面の空虚さ、孤独感をひしひしと感じた。

11歳エルちゃんの天使さと空っぽなおっさんの対比が良い。
冒頭と最後の変化とPhoenixの音楽が心地よい。

ほぼ長回ししかなくゆっくりとした時間が流れていた。写真のような構図に加えて監督が父のレンズを使っているらしく、よりノスタルジックな美しさに見惚れた。
夏季休暇に見たくなる作品だと思う。
オディール

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