Jeffrey

脱獄の掟のJeffreyのレビュー・感想・評価

脱獄の掟(1948年製作の映画)
3.0
「脱獄の掟」

冒頭、ギャングに所属するジョーは組織によって罠にかけられ、強盗事件の罪を一人で背負い投獄された。弁護士の秘書、刑務所を訪ねてきた女2人、脱獄の話、情婦、約束の分け前、目論見、5万ドル。…今、人質を取って逃亡劇が始まる…本作は巨匠アンソニー・マン監督による1948年のフィルム・ノワール作で、ノワールの堕ちていく感情織り成す3人の主要登場人物を簡潔に紹介するのが非常に良かった。脱獄の臨場感だったり詳細は描かれていないが、緊迫感はある。警備の発泡音が響いたり、車に乗り込む場面、3人組での逃亡を決断する場面、女を無理矢理連れ出す場面、復讐心をあらわにする場面、様々あるがどれも印象的だった。しかもナレーションがこの作品にはあるのだが、それが非常に感情を揺さぶってくれる。しかも男性じゃなくて女性がナレーションを担当としているのっていうのは、なかなか他に類を見ないんじゃないだろうか。出演はデニス・オキーフ、クレア・トレヴァー、マーシャ・ハント、レイモンド・バーなど。

さて物語はギャングに所属するジョーは組織によって罠にかけられ、強盗事件の罪を一人で背負い投獄された。彼は愛人パットの手助けで脱獄を果たし、約束の分け前5万ドルをギャングに要求しようとする。しかしその情報はすぐに組織のボスであるリックにバレる。リックは事前にパットとジョーの計画を聞きつけ、脱獄を手引きして彼を消そうと目論んでいたのだ。追っ手をかく乱するため、ジョーは弁護士の秘書アンを人質にとって逃げるのだが…と簡単に説明するとこんな感じで、女が2人、刑務所のジョー・サリバンを訪ねてきて、1人は彼の弁護士の秘書、アン・マーティンであり、次に脱獄の手引きをする情婦のパット・リーガン、後者の装いはまるで喪服そのものってのが面白く、ノワールな結末はこうして冒頭で暗示させたのかなと感じたの私だけじゃないはずだ。
Jeffrey

Jeffrey