イチロヲ

ブラディ・ムーン/血ぬられた女子寮のイチロヲのレビュー・感想・評価

4.0
ケロイド状に爛れた顔をもつ青年が、理解者となる妹に庇護されながら、寄宿学校の女子生徒に急接近していく。恋愛が許されない醜男の病的興奮状態を描いている、スラッシャー映画。

主人公の顔立ちが「言うほど醜くない」という難点があるけれども、70年代に熟成されたエログロ・スプラッターと若干フラフラしたミステリー要素が、バランス良く散りばめられているため、奇妙なテンションを維持することができる。

襲われそうで襲われない焦らしプレイと、クライマックスのお祭りワッショイ状態が、もはやギャグの領域。怪しい人が本当に怪しいだけで終わる謎解き要素、危機感が足りないヒロインとその友人、妹ちゃんの生々しいオッパイなど、定番ムーブが炸裂する。

スプラッター描写では、電動ノコギリで豪快に首チョンパ、目撃者の子供までも標的にするBAN表現などが登場。ものすごい早さで料理が運ばれてくる、食べ放題のコースに座っているような作品。
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