スコット

96時間 リベンジのスコットのレビュー・感想・評価

96時間 リベンジ(2012年製作の映画)
2.4
前作で、リーアム・ニーソン演じる元CIA工作員のブライアン・ミルズが殺した男の父親、アルバニア・マフィアの首領であるムラドは、息子を殺した犯人を見つけ出すべく、様々な手を使ってブライアンの居場所をあぶり出す。

その頃、ブライアンは元妻・レノーアと娘・キムと3人で、イスタンブールでの束の間の旅行を楽しんでいたが、彼らを尾行していたマフィア達によって、ブライアンとレノーアが拉致されてしまう。

ブライアンは監禁された場所から、隠し持っていた携帯で娘に連絡。父親からSOSを受け取った娘は、父親の"安全に大使館に逃げ込め"という指示を断って、2人を救い出すための行動を開始する...。


んー、正直今作は、素晴らしく面白かった前作より、アツくはない。

前作は父が売春組織に捕らわれた娘を救出するためひとり奮闘するという話で、自然と主人公に感情移入は出来た。

しかし今作は、主人公の元嫁を救い出す話なのだが、前作含めそれほど直接的に物語とは関わってこない人物だし、主人公とどれほど愛し合った過去があるのかも描写されない為、ただ"主人公の元嫁という設定を置いただけの人物"を救い出すという内容に終始し、だいぶ薄味に感じられる。

その上、今作では、主人公がとうとう拉致とは一切関係のない警察官まで殺している。前作でも一般人に迷惑は割とかけていたが、今回は無関係の人間にまで手をかけた。そのくせその後の言及は無くてガッカリだし、大使館突入の場面もやり過ぎ。どうも主人公の行動を肯定的に見る事が出来ない。

それに、"ウザさ"も健在。いくら前作であんな事があったとは言え、娘にGPSを付けて彼氏の家に乗り込むなんて...。ちょっと親バカも度が過ぎてないか?


あと、もうひとつ気になった事がある。

主人公が拉致される直前、娘に電話をかけて報告するのを、どうして目の前にいる犯人達は見過ごしてくれたんでしょうか?律儀に電話を切ってから気絶させてるし、ホラーゲームやっててアイテム取る時に襲わず待っててくれる敵キャラ的な感じだったのが、少し違和感を感じた。

ストーリーや細かないくつもの気になる点も含め、やはり"1作目を絶対に超えられない続編"のパターンだった。
スコット

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