FREDDY

ゾンビデオのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

ゾンビデオ(2011年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

村上賢司が監督を務めたホラー・コメディである本作は、西山部長に押し付けられ社内の倉庫に眠るビデオの山から五度目の結婚をした歌手の過去の映像を探していたところ、"ゾンビ学入門"というゾンビが現れた時の対処法を紹介したHOW TOビデオを見つけ、ホラーマニアの同僚・橋本に無理強いされ仕方なしにそのビデオを視聴していた映像制作会社「うつせみコーポレーション」に勤務するアイコが、突如として現れたゾンビによって西山部長の命が奪われたことで、たまたま視聴していた"ゾンビ学入門"を参考にようやくゾンビを退治するも、とある陰謀を企てた、ウイルス保菌者ながらビーフジャーキーで完全なるゾンビ化を防いでいると自称するヤスデとその妹・カナブン率いるゾンビ軍団にオフィスビルを取り囲まれてしまったことで、"ゾンビ学入門"で得た知識を武器にヤスデたちとの生き残りをかけた戦いに身を投じていく様が描かれた作品となっているのだが、率直な感想としては、良くも悪くもとにかく"馬鹿馬鹿しい"の一言ですかね。大まかなあらすじとしては主人公のアイコが偶然見つけたHOW TOビデオから得た情報を武器にゾンビとの戦いを繰り広げていくわけなのだが、ゾンビの大群を率いるヤスデらと単純に戦うのではなく、HOW TOビデオに隠された真実やヤスデの妹・カナブンの正体、自身をゾンビではないと否定するヤスデの心情などを映し出しながらゾンビ映画あるあるをなぞったコメディやセオリーを無視した展開ばかりが描かれていて、予想を裏切られることや様々な"真実"が解明されていく点については評価するが漫画の世界感でアイコたちの姿を追ったものとなっているのでツッコミどころ満載ですし、そもそもの話をしてしまえば設定自体が腑に落ちない。何も考えずに視聴することが大前提となる一作ですね。ただ、ゾンビの自覚がない者同士が互いに噛みつき合うシーンや、日本ならではのゾンビの対処法もまたユニークで面白く、宮崎吐夢と大堀こういちのコミカルな演技も印象的。個人的には好きな作品ですね。
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