60sのニューイングランドの島を舞台に繰り広げられるボーイ・ミーツ・ガール逃避行冒険譚。『ダージリン急行』のメイキングでも分かるようにセットの映っているか分からない細部の小道具やディティールまで拘るウェス監督の全編を通したお洒落なセット作りや風景、黄色みを帯びたオールディーズなフィルター、さらにはキャスト＆エンドロールのINの差し込み方、そしてエンディングのBGMに至るまで徹底した雰囲気作りで素晴らしい。さらにはビル・マーレイ、ブルース・ウィリス、エドワード・ノートンのいつもとは違う役所も（特にブルースの頼り無さげな警官が）グッド。正直期待しすぎて微妙だったらどうしよう…という不安もあったのですがそんなことどうでも良くなる楽しさでもう一度観たいと思える作品でした。変わり者な子の方がきっと楽しいことを発見できる視野や角度って多いんだろうな。
