とらのすけ

フライトのとらのすけのネタバレレビュー・内容・結末

フライト(2012年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

アル中のパイロットが更生する話だった。仕事前に酒飲んでるしドラッグやってるし、飛行機に乗るタイミングは乗客と一緒だし、運転しながら酒飲むし、自動運転にしてるときは寝てるしで、この時点では同情のしようもないダメパイロットだったが、機体のトラブルが事故原因でそれを背面飛行で切り抜けたとこから、本当に優秀なパイロットらしい。弁護士が奮闘するのもそっちのけで、酒に酔い、非協力的な姿は本当に哀れだった。本人はアル中を認められず、周りにあたってばかり。家族・病院で会った彼女・同僚のスチュワーデスなどいろんな人に見はなされ、アル中の怖さを知った。最後の検察から尋問されるシーン、いつも通り嘘を重ねていたが、最後、事故で死んだ恋人に、罪を被せることはできなかった。ここで嘘をついたら本当に人間のクズだと思いながら見ていたので、ホッとした。いつのまにかそこまで感情移入していた。「一生分の嘘をつききった気分だった。アル中であることを認め、嘘をつくことをやめ、結果的に刑務所に来たが、初めて自分はここで自由になった」。良いセリフだと思う。アル中の怖さと、受け入れる勇気・変える心を知った映画だった。アル中ってカッコ悪いもんな、認めたくないよな、うん。