空気人形のひのレビュー・感想・評価

映画として俯瞰的に誰かを観察していると何となくその人の良さや愛おしい部分に気づける。でもすごく身近にいたり、それが自分自身だったりすると、なかなか気づけない。だから、中盤に出てくるような詩やこの物語が必要なんだと思う。それは大きかったり小さかったり直接的だったりとても間接的だったりするかもしれない。でも確実に、私たちは誰かに何かを与えている。自分が役立たずかとか無価値な人間だと決めつけるのでなく、少しでも何か与えていると思えたなら救われる生命もあると信じたい。