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二郎は鮨の夢を見るのohshimaのレビュー・感想・評価

二郎は鮨の夢を見る(2011年製作の映画)
3.1
朝の市場の一瞬、職人の所作、街角、食材、磨き上げられたテーブル、そして寿司。それぞれに向けられるまなざしがやっぱり全然違う。光が美しい。海外の監督っていう訳ですから僕たち日本人とは全く違う角度から見て切り取ってる。もちろんそこにある種のオリエンタリズムを感じることだってできるけど、やっぱり知ってるはずのものの細部から新しい世界が次々立ち現れるのは超気持ち良いです。
まあいいとこばっかりじゃなくて、評論家の語り口や、カウンターで自分の技術気配りを自慢気に話す職人やそれに媚びを売るようにだらしなく相槌を打つ老人たちはやっぱりちょっと品位に欠けて映ります。映像では味はわかんないです。美しさとおいしさは実は違う。この店の15分に30000円の価値がほんとにあるか?っていうのは映画を見てるだけじゃ絶対に判断できないし、しちゃいけない。映像の読み方みたいなものを考える時絶対見た方がいい映画だと思います。
いやでも実際めっちゃ美味しいと思いますよ、だってめっちゃ美味しいそうですもん。なので誰か奢ってください。
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