健太郎

ゼロ・ダーク・サーティの健太郎のレビュー・感想・評価

ゼロ・ダーク・サーティ(2012年製作の映画)
4.0


先日観た『ネイビーシールズ:チーム6』原題『Code Name: Geronimo』が物足りず、改めて本作を視聴。

この手の作品は〈字幕〉では訳しきれておらず、ネットでScreenplayを入手。読みながら観ているうちに、すっかりハマってしまいました。

脚本がとても良く出来ていることを実感。同時に、そこに込められたセリフに息を吹き込み、迫真の演技をする俳優たち。一つ一つのシーンを大切に作っている印象が、より伝わってきました。(褒め過ぎ?)

〈桃栗三年柿八年〉と言いますが、2001.9.11からおよそ9年8カ月。粘って粘って、その間もテロ攻撃を受け、打ちのめされながらも、また粘って粘って・・・。当に〈執念の賜物〉。

舞台はイスラマバードの大使館。赴任当時、現場未経験だった主人公マヤも、いつしか〈お局〉状態。後輩が膨大なデータから手掛かりを見つけ、疲れ果てている監視部隊を率いるリーダにマヤが突っつかり、その手掛かりをもとに何とか捜索にあたるよう迫るシーン。その時の彼女のセリフが印象的です。
「A lot of my friends have died trying to do this. I believe I was spared so I could finish the job!」
彼女の真剣さが伝わり、彼女の言う通り、暗闇で手探りをするかのように捜索を始める隊員達。

ジェシカ・チャスティンには、当にはまり役。この役を熟せる女優はそういないかと。

米軍やNATOがアフガニスタンから撤退した今、彼らを支援した当時の現地スタッフやその家族が無事であることを願います。

それと気になったのは、主人公が車で自宅を出る時に乗っていたのが日本車。マシンガンで連射されても「防弾ガラス」で助かる。『チーム6』でも現地のノートパソコンが日本製。実際もそうだったのですかね・・・。

〈日本贔屓〉だからという訳ではありませんが、評価を少し上げました。冒頭の拷問が強烈過ぎた分だけ低めです。作品としては必要かと思いますが、単に苦手なので。
健太郎

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