Louise

スリーピング ビューティー 禁断の悦びのLouiseのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

美と老いと眠りと死と

眠りで無抵抗の少女を相手にするのは都合が良いものと思いきや、とても虚しいもの。
言葉で攻めようが身体に舌を這わせようが、まるで死人のように無反応。すごく虚しい。

眠りにつく若い少女と必死に食らいつく老人たち。
いくら若い少女を手にすることが出来ても、自分の若さを取り戻すことは出来ない。むしろ自分の老いを目の当たりにすることになる。すごく虚しい。

起きているときはいくら阿婆擦れのような少女に見えても彼女の寝顔は無垢な天使そのもの。
そしてその少女が眠るベッドを自分の死に場所に選んだ「すべての骨」が折れた老人。
死んだ彼女の恋人と同じように裸の彼女の隣で薬で命を断つその老人。
(起きているときはどんな女性なのかも知らないくせに)

眠っていては何も気づけない。
自ら現実への干渉を一切やめることは一種の死。
老人から舐められようが隣で老人が自殺してようが気づけないんだから、眠っているあなたもその間は死んでいる。

(いくら阿婆擦れでも若ければ天使に見えるし白いピュアな下着も様になるのだろうな。)
Louise

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