世界の終わるその時まであなたは誰と過ごしたいですか？
世界の終焉まで残り21日、"終わり"が近いというのに保険会社で働く主人公は高校の頃の恋人を訪ねようとする。家族に会おうとしたが最後の飛行機に乗り遅れてしまった隣人の女性と共に互いの目的を達成しようと旅に出るというロードトリップムービー。
世界の終焉を描いた作品はパニック映画やSF作品のように"終わり"が来ることを防いだり解決しようとする作品が多いが、本作は"終わり"が来ることは避けられないもので主人公たちのようにやり残したことをやろうとする者、自暴自棄になって暴動を起こす者、"終わり"が来るということを気にせず普段通りに過ごす者と様々なキャラクターがいて各々過ごしていた。
放置されたスクールバスや人気が一切ない住宅地、海に集まる人たちなど"終わり"が近づいているというのが一目で分かる描写が妙にリアルだった。
主人公たちのロードトリップを通して、たとえ"終わり"が来たとしても終わるその時まで人との繋がりは消えない、人との繋がりは美しい、それを描いた作品だった。
