素晴らしい作品でした。高畑監督の作品は今までまともに見たことはありませんでした。なんか絵がサラッとしすぎていて淡白そうで、見る気にならなったんですが、それは大きな間違いでした。パッと見の絵面は以前のイメージ同様のものでしたが、物語が進むにつれ、それぞれのキャラの表情や色、動き自然の四季の移ろいなどが本当イキイキとしており、宮崎監督のそれとは違う、何か僕ら日本人の感性に直接訴えかけるようなものを感じました。特にかぐやが猛ダッシュで走っている描写については予告でもあったもので、あらかじめわかってはいましたが、そのシーンを含めて全体を通してのかぐやの走り描写は息遣いまで聞こえるようで、大変爽快でした。古典的作品をオーソドックスに進めているようで、非常に大胆な演出もあり、そのバランスの絶妙さがホント素晴らしかったです。
特にラストの月からのお迎えシーンは誰もが知っている結末だけにしらけてしまうのではと途中心配になりましたが、想像を超えたアメージングな演出に感動しました。
