ずっと気になってて、なんだかんだ観てなかったんですが、ひとりで夜に、こうして静かに観る映画としてピッタリでした。
賛否両論だったので、さほど期待しないで観たのですが...
何故ここに生まれてきたのか、思い出す前から感じていた違和感、ここにいたくない、と叫ぶ自分の心。
そして、豊かな生活を手に入れ、次第になにが一番大切だったのかわからなくなっていく翁。
かぐや姫の本来の物語に、こんなに人間の心を載せて描くなんて、素晴らしかったです。
筆線のようなタッチも、線の太さやとめ、はね、はらいでの感情表現が素敵で、ずっと絵巻物をみているかのよう。
日本に伝わる物語を、とことん日本らしく表現して、さらに日本人の心の本質を描いていたように感じました。
これは結構好きだなぁ。