ヒロ

地獄でなぜ悪いのヒロのレビュー・感想・評価

地獄でなぜ悪い(2013年製作の映画)
3.7
狂気の青春映画。長谷川博己の映画狂人ぶりが全て。芥川龍之介の地獄変みたいな話だったw最高の映画を撮るために、常軌を逸する、映画狂。
リアルカチコミを、映画撮影する映画の話。設定が荒唐無稽ですごすぎる。
ギャグじゃ無いと成立しない話だなぁ、と思う。コメディータッチでバイオレンスをやってるから、ブラックジョークが過ぎるw
腕もげたり、首吹っ飛んだりwかなりグロいんだけど笑ってしまう。
初っ端から、バリバリコメディー全振りで、何かふとした時に再視聴したくなるかもしれない映画。ただ馬鹿笑いしたい時にベストw

冒頭からヤクザの武藤組も、柄シャツ蛇柄スーツでベタベタなギャグヤクザ衣装。池上組は、気合をいれる時は着物?って愛人の言葉に影響を受けて、昭和な和風ヤクザにw
兎に角みんな馬鹿。警察も発砲し過ぎw
ハチャメチャカオスで馬鹿らしい。
キャストを把握せずに見たので、平田が大人になったら長谷川博己さんになるとは思って無くて『えーっ』てなった。
クソしょうもない話なんだけども、キャストが中々豪華だった。十年前だから、かねぇ。
國村隼さん、星野源さん、二階堂ふみさん、堤真一さん。脇役も友近さんとか板尾創路さんとか作家の岩井志麻子さんw
全ての設定がバカバカしくて、馬鹿に全振り。
ただMPまで、映画狂等のエピソードと、ヤクザのエピソードが合流しないので、前半がグダグダと長い印象はある。もう少しコンパクトに前半が出来てたら良かったような気もする。

最後の平田のプレミアム上映会の妄想が、こいつは初めから終わりまで虚構の世界に生きてて、現実を生きてないんだな…っていう、やはり狂人の恐ろしさで終わった。
そして『はいカット!』という声で、ヘロヘロと走るのをストップして長谷川博己へとなる。
入れ子構造の表現をラストに持ってくるのも、映画の虚構性を強調するラストだった。
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