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ヒッチコックのH4Y4T0のレビュー・感想・評価

ヒッチコック(2012年製作の映画)
3.5
サスペンス映画の巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督による『サイコ』の製作の舞台裏、ひいては誕生秘話を描いた作品。
ヒッチコックが好きな人なら間違いなくハマる。
主演のアンソニー・ホプキンスがまたいい味を出していた。

今や星の数ほど存在する映画監督の中でも、偉大な映画監督と呼ばれる人物はほんの一握りなのだと改めて実感した。
勿論基準は人それぞれで、作風やジャンルの好みによっても違うのだろうけど、自分の得意分野をとことこん突き詰め絶対的な自信と観客をアッと言わせるサプライズまで提供してくれる監督は更にほんの一握り。
その中でも特に破天荒な人物こそが、鬼才・アルフレッド・ヒッチコック。
そもそものスタンスが「面白ければなんでもいいや」みたいな人だし。我々が想像していたよりも遥かに表現力豊かであったことは間違いない。
物事の捉え方や映画製作にかける情熱、全てが異次元レベル。しかし蓋を開けて見ればとても穏やかで、キャスト陣への配慮を怠らないマメな人物だったことも本作で知ることができた。

常に全身全霊な彼だが、所詮は人の子。ましてや御年60歳(『サイコ』製作当時)のおじいちゃん。
そんな彼を何時も傍で支えていた妻アルマの懐の広さよ…。
彼女なしでは“ヒッチコックの世界観”は成り立たない、影の立役者にしてヒッチコックの裏の顔とも言える存在。
最愛の妻にして最高のパートナー、この二人が紡ぐ物語もまた気になるところ。
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