ヨシタカ

そして父になるのヨシタカのレビュー・感想・評価

そして父になる(2013年製作の映画)
4.2
2015/01/17(土)
地上波(土曜プレミアム)にて。妻と鑑賞。
福山雅治が演じる主人公の姿を、他人事とは思えない世の父親も沢山いただろう。自分もその1人であり、考えさせられる点が多い作品だった。
主人公”良多”は、大手建設会社に勤め、大規模な都市開発PJを任せられるビジネスエリート。家族と過ごす時間をとれず、仕事漬けの毎日を送っている。息子のお受験も成功し順風満帆にみえる日々を送っている中、息子が赤ん坊の時に取り違えがあったと知らされる。
対する、リリー・フランキー演じる”斎木”は、田舎で電気屋を営む全く違うタイプの人物。病院から慰謝料をせしめようと考えたり、子供の躾もろくにしないズボラな人物で、”良多”の軽蔑の対象として描かれている。
しかしながら、エリートコースを走り子供と過ごす時間を取れない”良多”が、平日もオモチャを直したりして子供と遊ぶ時間を楽しんでいる”斎木”に対し、嫉妬に近い感情を抱き周りから孤立していく。そうした中で「血」と「情」とどちらを取るのかで苦悩し、家族と向き合う中で、”良多”が「父になる」様を描いている。
なお、個人的な意見として、本作では”斎木”側の苦悩が特に描かれておらず、子供も二人ともそちらに懐いているなど、父親として特に問題ないように描かれているのは気に入らない。父親の本文は、責任ある仕事をしてお金を稼ぎ家族に安定的な暮らしをさせてあげることだと思うので。
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