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黒執事のvagueのレビュー・感想・評価

黒執事(2013年製作の映画)
4.0
水嶋ヒロが共同プロデューサーも兼任している映画。最後のセバスチャンのセリフは彼の提案だとか。多分彼はリアリストの様でロマンチストなのだろう。
漫画の実写化は批判必須の難しい案件であるがよく出来ていると思う。
先ずは単純に世界観、映像が綺麗。
アニメと実写の間を観ている様だった。
水嶋ヒロもセバスチャンの世界観を壊さない様、三次元で出来る限界まで寄せたのではないだろうか。不自然ではないギリギリの自然なラインを攻めており美しかった。
彼以外にセバスチャン役を演じれる日本人俳優が今もって思い浮かばないし、恵まれた外見の稀有な存在である。
配役だが剛力は当時としては色んな意味でベストだったのであろう。
ただいかんせん演技力が乏しいので、男装した剛力にみえてしまい現実世界に引き戻される。
優香の熱演も山本美月の細い脚から繰り出されるアクションも二次元と三次元の間と言った感じで良かったと思う。
脇を支える俳優達の存在感もバランス良し。
内容的にはそもそもが大衆ウケする映画ではないので興行収入は難しいだろう。
続編が作れそうな終わり方であるが、無いならないで余韻のある終わり方として良いのではないだろうか。
永い夜に見返したくなる美しい作品だった。
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