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凶悪のiDのレビュー・感想・評価

凶悪(2013年製作の映画)
4.2
最強の脇役ピエール瀧が珍しく中心になって立ち回ります。

始めから終わりまで徹底して地の底を這うような虚しさが漂い、出てくる人達も『ウシジマくん』の負債者のような救いようのない人達ばかりです。擬音で例えるなら終止「ズーン…」といった感じ。


そんな同じ山田孝之 主演の映画ですが、
『ウシジマくん』は「こんな人間にならんように頑張ろ…」という自己啓発的な余韻が残る一方、
こちらは、とにかく人間の一番汚くて恐い部分を嫌というほど見させられる、ある意味スプラッター映画のような「観賞後なにも残らないけども、怖いもの・グロいもの見たさ」で見てしまうような映画でした。(教訓めいた台詞も沢山あるけども)


最後の「本当に俺を殺したいと思っているのは、(藤井を指差し)お前だ」という台詞は物凄い深いと思いました。

あと、
リリー・フランキーのサイコパスキャラ本当にツボです。
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