ちょいエロ＋コメディーを得意とする吉田浩太監督による2012年の作品。当時流行った"モテキ"に対する"オチキ"という事だろうか。
悪い事が重なり、ひたすら落ちて落ちて…と聞くとノワールを連想してしまうが、ホラー的な描写が幾つかあるものの、ストーリー的には、主人公たちはそこまで落ちた訳ではなかったのがちょっと甘いなと感じてしまった。
ただ、最後のオチとスタッフロールが、色々な意味でぶっ飛んでいるのと、謎の爽快感があったので、何となくスッキリしてしまい、元気をもらえたのも事実。
シナリオ的には、幾つかのチャプターに分けられており、アーティストのサクラ、女子高生タレントのはな子、はな子のマネージャーである成瀬ら何人かを主役として、別々の場所ながら、同時並行で話が進む。
やがて終盤に差し掛かると、どんでん返しという程ではないにせよ、時系列に対するあるトリックが仕掛けられていることが分かるのだが(ややネタバレ？)、正直、この内容でそれをやる意味はあったのか…。
サクラの酷い歌唱と、成瀬の上司の濡れ場、そして最後のアレには、笑わせてもらいました。安保優一演じるサクラのファンたちのリアクションと表情も、良い意味で気持ち悪くて良し。
後にアクション女優として知られることになる清野菜名が女子高生役で出演。流石に可愛い。
また、モテキ繋がりだと、大根監督の『恋の渦』にメインで出演していた圓谷健太が、エキストラで出演している…って、これはちょっと遠いかな。
映画学校プロデュースによる自主映画ということで、低予算感はあるものの、総合的には結構楽しめました。
